ダウンロードされるホワイトペーパーに何を書くか、決める手順

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「資料ダウンロード」のボタンを設置して数か月、ダウンロード数は月に数件。中身は会社案内を少し手直ししたもので、サービスの特徴と実績が並んでいます。社内では「もっと露出を増やそう」という話が出ていますが、そもそもこの資料を読みたい人がいるのかどうかは、誰も検証していません。

ホワイトペーパーは、社名と連絡先を渡してでも読みたいと思われて初めて成立します。会社案内をPDFにしただけのものは、その条件を満たしません。中身の決め方から見直す必要があります。

「調べても出てこないこと」を一つ選ぶ

テーマを決めるときの基準は単純です。検索して30分で分かることは書かない、これだけです。

手を動かす順番は次のとおりです。

  • 営業や問い合わせ対応で、繰り返し聞かれる質問を10個書き出す
  • そのうち、ネット検索ですぐ答えが見つかるものを消す
  • 残ったものから、自社が実際に経験して答えられるものを選ぶ

残るのは、たいてい「判断の基準」に関する質問です。どちらを選ぶべきか、どの順番で進めるべきか、何を基準に見積もるべきか。こうした問いは一般的な情報では答えが出ないため、実務を知っている側が書く価値があります。

逆に、用語の解説や制度の概要をまとめた資料は避けてください。同じ内容がどこにでもあり、連絡先を渡す理由になりません。

目次を先に作り、読み手の手順に沿わせる

本文から書き始めると、言いたいことの羅列になります。目次を先に固めてください。

構成の型は、読み手が実際に踏む手順に合わせるのが扱いやすい形です。

  • 今の状況をどう確認するか(チェックの観点)
  • 何を基準に方針を決めるか(判断の分かれ目)
  • 決めたあと、どの順番で進めるか(作業の流れ)
  • よくつまずく箇所と、その回避策
  • 進めるうえで用意しておくもの

この並びだと、読み終えた人が自分の状況に当てはめられます。自社の強みやサービス紹介は、この流れの中には入れません。最後のページにまとめて置きます。

章の数は5前後に抑えてください。多いほど網羅的に見えますが、一つひとつが薄くなります。

「持ち帰れるもの」を一つ入れる

ダウンロードされた資料の大半は、開かれても最後まで読まれません。それでも印象に残るのは、そのまま使える形のものが入っている場合です。

入れやすいのは次のような形式です。

  • チェックリスト。確認すべき項目を並べ、印刷して使える形にする
  • 判断の分岐図。条件によってどちらを選ぶかを図で示す
  • 記入用の表。現状を書き込むと課題が見える形にする
  • 手順の一覧。誰が何をいつまでに、という形で並べる

これらを資料の中ほどに置いてください。最後に置くと、そこまで辿り着かない人に届きません。

ページ数の目安は、こうした要素を含めて10ページから20ページ程度です。それ以上になると読み始めるハードルが上がり、5ページを切ると内容が薄い印象になります。

フォームの項目を絞る

中身が良くても、入力フォームで離脱すれば読まれません。項目は最小限にしてください。

  • 必須にするのは、氏名・メールアドレス・会社名まで
  • 電話番号を必須にすると入力をやめる人が出ます。営業で使う予定がないなら外す
  • 「導入予定時期」「予算規模」といった項目は、答えにくいうえに正直な回答が返りにくい
  • 選択式の項目は、選択肢に「検討中」「未定」を入れておく

入力後の画面では、その場でダウンロードできるようにします。メールでの送付だけにすると、アドレスの入力ミスや、そもそもメールを開かない人を取りこぼします。

どんな内容の資料なのかは、フォームの手前で示してください。目次を数行載せるだけでも、入力するかどうかの判断材料になります。

作ったあとの扱いを決めておく

資料が完成した時点で、次の三つを決めてください。ここが曖昧だと、ダウンロードされても何も起きません。

  • ダウンロードした人にいつ、誰が連絡するか。翌営業日なのか、一週間後なのか
  • 連絡するときの内容。営業ではなく、資料の補足や関連する話題から入る形にする
  • 連絡しない人をどう扱うか。定期的な情報配信に載せるなら、その了解をフォームで取っておく

ダウンロード数だけを見ていると判断を誤ります。件数が少なくても、そこから相談につながっているなら資料は機能しています。件数と、その後の問い合わせ数を両方記録してください。

まとめ

ホワイトペーパーは、会社案内の延長ではなく、読み手が自分の仕事に使える判断材料を渡すものです。調べても出てこない問いを選び、手順に沿った目次を組み、そのまま使える要素を一つ入れる。この三点が揃えば、少ない露出でも読まれます。

今日できることを一つ挙げるなら、問い合わせや商談で繰り返し聞かれた質問を10個書き出してみてください。テーマはその中から選べます。

IRS WEBスタジオでは、資料の構成づくりや、ダウンロードページとフォームの制作を承っています。テーマの整理からご相談いただけます。