カート離脱を減らすために、購入前に書いておくこと

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カートに商品を入れたところまでは進んでいるのに、注文確認の画面で止まっている人が一定数いる。数字を見て「もう少しだったのに」と思いつつ、何を直せばいいのかが分からない。とりあえず送料無料のキャンペーンを考え始める。よくある流れですが、離脱の多くは値引きの問題ではなく、買う直前になって条件が判明することへの反応です。

人は、払う総額と受け取る日が決まらないと決済ボタンを押せません。逆に言えば、その二つを早い段階で確定できるようにすれば、値引きをしなくても止まる人は減ります。

離脱が起きるのは「計算できない」とき

購入を決めるまでに、買い手は頭の中で三つの計算をしています。

  • いくら払うのか(商品価格+送料+手数料)
  • いつ届くのか
  • 合わなかったらどうなるのか

このどれかが最後まで分からないと、「あとで調べよう」と言って画面を閉じます。そして戻ってきません。特に送料は、カートの最終段階で初めて表示される設計になっていることが多く、そこで総額が跳ね上がると、それまでの検討がすべて無駄になった感覚を与えます。

自社サイトで確認するには、商品ページを開いて、そこから一度もページを離れずに上の三つに答えられるかを試してみてください。別ページを開かないと分からない項目があれば、そこが離脱の候補です。

送料は、金額が決まる条件ごと前に出す

送料でつまずくのは、金額そのものより「自分がいくらになるのか分からない」ことです。地域別、サイズ別、個数別に変わるなら、その仕組みを先に示します。

商品ページに置く送料の記載は、次の要素で構成すると迷わせません。

  • 基本の送料と、地域による差があるかどうか
  • 一定額以上で無料になる仕組みがあるなら、その基準
  • 複数購入したときにまとまるのか、個別にかかるのか
  • 離島や遠隔地の扱い
  • 代引きなど、支払い方法で追加費用が出る場合の金額

一覧表を別ページに置くのは構いませんが、商品ページ側に「お届け先の地域で変わります/基準額以上は無料」という要約を一行置き、詳細へ進めるようにします。要約がないと、リンクは押されません。

納期は、日付より「幅と条件」で書く

納期の書き方で失敗しやすいのは、正確さを求めるあまり何も書けなくなることです。確定した日付は出せなくても、幅と条件なら書けます。

  • 注文を受けてから発送までの営業日数
  • 発送から到着までの目安(地域差がある場合はその旨)
  • 締め切り時刻。何時までの注文が当日扱いになるか
  • 休業日の扱い。注文は受け付けるが出荷は動かない期間があるか
  • 取り寄せ品や受注生産がある場合、その商品の見分け方

在庫状況によって変わるなら、「在庫がある場合は◯営業日以内、取り寄せの場合はご連絡します」と分けて書きます。幅があること自体は問題になりません。問題になるのは、幅すら分からないことです。

急ぎの買い物では、納期が判断基準の一番上に来ます。到着目安を商品ページの上のほうに置くだけで、迷いが減ることがあります。

返品は、条件を書くほど不安が減る

返品条件は、書くと返品が増えそうに思えて、つい曖昧にしがちな項目です。実際には逆で、条件がはっきりしているほど買い手は決断しやすくなります。何も書かれていないと、最悪の想定で考えます。

書く項目は次のとおりです。

  • 受け付ける期間(到着から何日以内か)
  • 受け付けられる状態(未開封、未使用、タグ付きなど)
  • 対象外になるもの(オーダー品、食品、衛生用品など)
  • 送料の負担。お客様都合の場合と、不良や誤配送の場合を分ける
  • 連絡の方法と、その後の流れ

厳しめの条件でも、明確であれば納得されます。避けたいのは「場合により承ります」のような書き方で、これは判断を相手に委ねていることになり、問い合わせを増やします。

どこに書くかを決める

情報を用意しても、置き場所を間違えると読まれません。次の三箇所に分けて配置します。

  1. 商品ページ:送料の要約、到着目安、返品可否の一行。ここは短くします
  2. カート・決済画面:総額の内訳を、確定した数字で表示する
  3. 専用ページ:送料一覧、配送について、返品についての詳細

商品ページの記載は、詳細ページへのリンクではなく、短い本文として置くのが基本です。リンクは「詳しく知りたい人」しか押しません。判断に必要な情報は、押さなくても目に入る場所に置きます。

まとめ

今日できることは、自社の商品ページを一つ開き、そのページから離れずに「総額」「到着日の目安」「返品できるか」の三つに答えられるか試すことです。答えられない項目が一つでもあれば、まずその一行を商品ページに書き足すところから始められます。

IRS WEBスタジオでは、ECサイトの購入導線の整理や、配送・返品に関する案内ページの作成を承っています。現在のページで足りていない情報の洗い出しからご相談いただけます。