キーワードから検索意図を読み取り、記事の方向を決める手順

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「業務効率化 ツール」というキーワードで記事を書く、というところまでは決まっていました。ところが本文を書き始めた途端に手が止まります。ツールの種類を並べるべきなのか、効率化の進め方を説明すべきなのか、判断がつかないからです。結局どちらも中途半端に書いて公開し、誰にも刺さらないまま埋もれていく。兼任でWebを担当している方から、よく聞く話です。

キーワードは「何について書くか」しか教えてくれません。記事の方向を決めるには、その言葉を打ち込んだ人が何を求めているのかを読み取る作業が必要です。ここでは、その手順を順番に説明します。

検索意図は「検索した人が次にしたいこと」で言い換える

意図を読み取るとき、「このキーワードは情報収集型か、購入検討型か」といった分類から入らないほうが早く進みます。分類そのものが目的になってしまい、肝心の中身が決まらないからです。

代わりに、次の二つを言葉にしてみてください。

  • この人は、検索する直前にどんな状況にいたか
  • この人は、記事を読み終えたあとに何をするつもりか

「業務効率化 ツール」であれば、前者は「手作業が多くて残業が続いている」「上から改善を指示された」といった状況です。後者は「社内で提案する材料を集める」「今月中に試すものを一つ決める」といった行動になります。この二つが書けた時点で、記事に入れるべき内容はほぼ決まります。この例なら、ツールを列挙するより「どの作業から手をつけるかを判断する基準」を中心に据えたほうが、読者の次の一歩に届きます。

キーワードの語を一つずつ分解して、読者の状態を見積もる

複数の語が並んだキーワードは、語ごとに読者の状態を示しています。一語ずつ分けて、それぞれが何を表しているか書き出してみてください。判断の目安は次のとおりです。

  • 名詞だけが並ぶ場合、まだ全体像をつかんでいない段階であることが多い
  • 「方法」「やり方」「手順」が付く場合、実行すると決めていて進め方を探している
  • 「比較」「違い」が付く場合、選択肢が二つ以上あって決めきれずにいる
  • 「できない」「重い」といった語が付く場合、いま目の前で困っていて即答がほしい
  • 業種名や「小規模」などの語が付く場合、一般論では合わなかった経験がある

語が示す状態と、記事の書き出しをそろえるのが要点です。困っている人向けの記事を用語の定義から始めると、必要な箇所にたどり着く前に離脱されます。

検索結果の並びから、求められている形式を読む

実際にそのキーワードで検索し、上位に並んでいるページの「形式」を見ます。中身まで読み込む必要はありません。確認するのは次の三点で足ります。

  • 解説記事が並んでいるのか、サービス紹介ページや一覧ページが並んでいるのか
  • 見出しが手順の形になっているか、項目の羅列になっているか
  • 図や表が使われているか、文章だけで成立しているか

サービス紹介ページばかりが並ぶキーワードは、解説記事を書いても読まれにくい傾向があります。その場合は、自社のサービスページを整えるほうに時間を使うか、別のキーワードに切り替えるほうが早いことがあります。一方、手順型の見出しが多ければ、読者は段取りを求めています。こちらも手順の形で書けば、内容が薄くても形式が合わずに読まれない、という事態は避けられます。

読み取った意図を、一行の方針文に落とす

ここまでの内容を、次の型に当てはめて一行にまとめます。

「〈どんな状況の読者〉が〈何を判断・実行〉できるように、〈どこまで〉説明する記事」

先の例なら、「手作業が多く改善を指示された担当者が、どの業務から自動化するかを決められるように、判断基準と社内で合意を取る手順まで説明する記事」となります。この一行を構成案の冒頭に書いておくと、書いている途中で脱線しかけたときに戻る場所ができます。書き終えたあとの見直しでも、この一行と合っているかだけを見れば、削る段落が判断できます。

意図が割れているキーワードは、どちらかに寄せる

検索結果の上位に、まったく性質の違うページが混ざっていることがあります。導入を検討している人向けの記事と、すでに使っていて困っている人向けの記事が半々、といった状態です。

このとき両方に応えようとすると、どちらの読者にとっても冗長な記事になります。取るべき対応は、どちらかに寄せて書き、もう一方は別記事として分けることです。判断に迷ったら、自社が相談を受けたときに話が前に進みやすいほうを選びます。記事は問い合わせの入口なので、応えられる相談につながるほうを優先したほうが、労力に対する見返りが大きくなります。

まとめ

検索意図の読み取りは、分類のラベルを貼る作業ではなく、読者の状況と次の行動を言葉にする作業です。今日できることとして、いま書こうとしている記事のキーワードについて、「読者は検索する直前にどんな状況だったか」を一文だけ書き出してみてください。それだけで、本文に入れる内容と入れない内容の線引きがはっきりします。

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