LPのCVRが上がらない原因と、直す順番の決め方

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広告費を増やしても問い合わせの数が変わらない。ボタンの色を変え、キャッチコピーを書き直し、ファーストビューの画像も差し替えた。それでも月末に出てくる数字はほとんど動かない——LPの改善が行き詰まるとき、原因は打ち手のセンスではなく、見ている数字と直す順番のほうにあることが多いものです。

「CVRが低い」と言い切れる材料はあるか

最初に疑ってほしいのは、比較の相手です。業界平均を探してきて自社の数値を並べたくなりますが、平均値は流入経路も商材もコンバージョンの定義もばらばらのまま集計されています。資料請求を1件と数えている会社と、電話問い合わせまで含めている会社が同じ表に並んでいる、ということも珍しくありません。

比べるべきは、自社の過去と、流入経路ごとの内訳です。同じLPでも、社名で検索して来た人とディスプレイ広告から来た人では、申し込みまでの距離がまるで違う。全体のCVRが2%で止まっていても、中身を開けると指名検索は8%、広告は0.3%ということがあります。この場合に直すべきはLPの文章ではなく、広告の狙いのほうかもしれません。全体の平均値は、状態の異なる集団を混ぜて平らにならしてしまいます。

数字が壊れているサインを先に潰す

「直す前に測る」はよく言われますが、その計測自体が間違っていれば、以降の判断は全部ずれます。改善案を考える前に、次の四つだけ確かめてください。

  • 広告管理画面のクリック数と、解析ツールで見たセッション数が大きく食い違っていないか。クリックのほうが極端に多ければ、ページが表示される前に離脱している可能性がある
  • フォームページへの到達数と、送信完了の数を別々に取れているか。ここが分かれていないと、読まれていないのか、入力で挫折されたのかを区別できない
  • サンクスページを通らない申し込み(電話、LINE、外部カート)が数から漏れていないか
  • 自社スタッフのアクセスや、同じ人の再読み込みが混ざっていないか

とくに二つ目は影響が大きい。フォームまで届いている人が想定より少ないなら本文と導線の問題で、届いているのに完了が少ないなら入力項目や送信ボタン周りの問題。直す場所がまるで変わります。

テストできない規模でも進める手順

A/Bテストを前提にした改善手順はよく紹介されますが、月間セッションが数百から数千の規模では、差がはっきりするまでに何か月もかかります。その間に季節も広告も変わってしまう。無料で使えるテスト環境も限られており、小規模なサイトほど「テストしたくてもできない」状態に置かれがちです。

この規模なら、同時に比べるのではなく、影響の大きい順に一か所ずつ変えて、前後を同じ期間・同じ流入経路で見比べるほうが現実的でしょう。一度に三か所いじってしまうと、数字が動いても理由が分からなくなります。

順番の目安はこうです。ページに到達する前の問題(表示の遅さ、広告文と見出しのズレ)、最初の一画面、フォーム、そのあとに本文の説得力。広告の訴求とLPの見出しを紙に書き並べてみると、ズレは驚くほど簡単に見つかります。「初期費用0円」で集めた人が、開いた先で「品質へのこだわり」を読まされている、といった食い違いです。

表示速度は、自分のスマホで、電波の弱い場所で開いてみるのが早い。読み込みの待ち時間だけでなく、タップしてから反応が返るまでの引っかかりも見てください。ここは体感で分かります。

直せば済む箇所と、書き直しになる箇所

フォームの項目を減らす、見出しを書き換える、ブロックの順番を入れ替える。この範囲はHTMLの部分修正で収まります。一方、誰に何を売るかという前提がずれている場合は、部分修正を重ねても数字は戻りません。読み手の状況が変わったのか、競合の提案が変わったのかを見直したうえで、構成から作り直す判断になります。

もう一つ、触り方に注意したい領域があります。残り時間を表示して急がせる、体験談やSNSの投稿をそのまま載せる、効果を強く打ち出す。こうした手法は「CVRが上がる型」として紹介されがちですが、小さな注記を添えておけば問題にならない、という考え方は危うい。見出し・画像・注記を含めた全体の印象で受け取られるため、注記だけでは打ち消しにならないと判断されることがあります。数字を追う前に、書いてある内容が実際の商品と条件に合っているかを確かめておいたほうが安全です。

まとめ

次に手をつけることを一つだけ挙げるなら、流入経路ごとに「フォーム到達数」と「送信完了数」を分けて取れる状態にすること。ここが整うだけで、直すべき場所の候補は一気に絞れます。改善案を並べるのは、そのあとで間に合います。

IRS WEBスタジオでは、LPの構成・コピーの作成やHTMLの修正のほか、お手元の数値をもとにした改善提案の作成もお引き受けしています。どこから手をつけるか迷っている段階でも、メールでご相談いただけます。