メールマガジンが続かない人のための型と、書く内容の決め方

「メールマガジンを始めましょう」と社内で決まり、第一号は気合を入れて書いた。二号目もなんとか出したものの、三号目の下書きが途中で止まり、気づけば何か月も空いている。配信先の名簿は残っているのに、久しぶりに送るのも気が引ける。こうして止まったままになっているメールマガジンは、よくあります。
止まる原因は、書く人のやる気ではありません。多くの場合、毎回ゼロから内容を考える作りになっていることが原因です。
続かない原因は、毎回ゼロから考えていること
一号ごとに「今回は何を書こうか」から始めると、題材を決める段階で手が止まります。しかも題材が毎回違うと、構成も文体も毎回変わり、書き上がるまでの時間が読めません。時間が読めない仕事は、他の業務に押し出されて後回しになります。
逆に言えば、題材の決め方と構成を先に固定してしまえば、一通あたりの作業時間は大きく縮みます。文章を書く技術よりも、ここを先に整えるほうが効果があります。
一通の型を決める
まず、毎回同じ並びにする構成を決めます。次のような五段構成にすると、書く側も読む側も迷いません。
- 冒頭の2〜3文:今回の用件を先に書く。近況や季節の挨拶から入らない
- 本文:一通につき一つの話題だけを扱う
- 具体例:自社で実際にあったやり取りを一つ
- 今日からできること:読んだ人がその日のうちに試せる行動を一つ
- 最後の一段落:問い合わせ先。売り込みは短く
分量は、画面をスクロールする回数で考えます。スマートフォンで読んだときに、指で二、三回スクロールして読み終わる程度が目安です。長く書いたほうが親切に見えますが、読まれる割合は落ちます。
件名は、本文を書き終えてから決めます。先に決めると、件名に引っ張られて内容がぼやけます。件名には、扱う話題と、読むとどうなるかを入れます。誇張した表現を入れると開封はされても、次から警戒されます。
書く内容は「問い合わせ」と「社内のやり取り」から拾う
題材は、探しに行くものではなく、日々の業務の中に既にあります。次の場所から拾うと、尽きにくくなります。
- 問い合わせフォームや電話で、同じ質問が二度以上来たこと
- 見積もりの説明で、毎回時間をかけて説明している部分
- 納品後に「これは知らなかった」と言われたこと
- 社内で新しく決めた手順や、使い方を変えた道具の話
- 断った案件の理由。どういう条件だと合わないか
拾った題材は、その場でメモに残します。書くときに思い出そうとしても出てきません。メモ用のファイルを一つ作り、一行でいいので日付と内容だけ書き足していきます。配信前にそのファイルを開いて、一つ選ぶだけの状態にしておきます。
断った案件の理由は、意外と読まれる題材です。何でも引き受けるという姿勢より、対応できる条件がはっきりしているほうが、読む側は相談しやすくなります。
頻度は、無理なく守れる線まで下げる
週一回で始めて止まるより、月一回で続くほうが結果は出ます。頻度を決めるときは、一番忙しい月を基準にします。その月でも出せる回数が、実際に続けられる頻度です。
配信日は曜日と時間帯まで決めます。決めたら、下書きの作成日も別に決めて予定に入れます。配信日当日に書き始めると、他の業務が入った時点で飛びます。配信日の数日前に下書きを終える形にしておくと、余裕が生まれます。
書きためられるときは、二通分まとめて作ります。忙しい月に使う予備があると、止まる回数が減ります。
送ったあとに見る数字を二つに絞る
配信ツールにはさまざまな数字が並びますが、担当者が一人なら見るのは二つで足ります。
- 開封された割合:件名と送信者名が合っているかの目安
- 本文中のリンクがどれだけ押されたか:内容と読者の関心が合っているかの目安
一通ごとの上下に反応せず、三回分の並びで見ます。開封が続けて低いなら件名を、開封はされているのにリンクが押されないなら本文の題材を見直します。配信停止の申し出があっても、内容を変える判断材料にはしますが、気にしすぎないようにします。名簿が実態に近づいたと考えるほうが、運用は続きます。
まとめ
メールマガジンを続ける鍵は、文章力ではなく、構成の固定と題材の仕込みです。今日できることとして、メモ用のファイルを一つ作り、直近で二度以上聞かれた質問を一行書き留めてみてください。それが次の一通の題材になります。
IRS WEBスタジオでは、メールマガジンの構成づくりや配信の運用設計を承っています。手元にある題材の整理からご相談いただけます。