ECサイトでレビューが集まらないときに見直す依頼のしかた

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商品ページを開くと、レビュー欄に「まだレビューはありません」とだけ表示されている。月に何十件も売れているのに、書き込みは数えるほどしかない。社内では「レビューを増やそう」という話になったものの、具体的に誰がいつ何を送るのかは決まっていない。そんな状態のまま数か月が過ぎているECサイトは珍しくありません。

レビューが集まらないのは、商品に不満があるからとは限りません。多くの場合、買った人が「書く機会に気づいていない」か「書くのが面倒」のどちらかです。この二つは、依頼のしかたを整えるだけで改善の余地があります。

依頼を送るタイミングを商品ごとに決める

レビュー依頼でいちばん差が出るのは、文面より送るタイミングです。基準は「その商品の価値を、買った人が実感し終わったころ」です。

  • 消耗品・食品:使い切るまでの日数を見積もり、その手前で送る
  • 衣料品・雑貨:届いてから数日後。実際に袖を通す、置いてみる時間を見込む
  • 家電・工具など学習が必要なもの:設置と初回使用が終わるころ。届いた翌日では早すぎる
  • 定期購入:初回ではなく、2回目の発送が終わったあたり

配送完了の通知と同時に依頼を送っている場合は、ここを見直すだけで反応が変わることがあります。開封もしていない段階では、書ける内容がないからです。

商品数が多いなら、まず売上の上位から10商品ほどを選び、それぞれに送信日数を割り当ててください。全商品を一度に設定しようとすると手が止まります。

「何を書けばいいか」を依頼文で指定する

自由記述で「ご感想をお聞かせください」とだけ書かれたフォームは、書き手にとって難易度が高い依頼です。何を書けば役に立つのかが分からないと、人は書くのをやめます。

依頼文には、答えやすい問いを2〜3個入れてください。商品カテゴリごとに変えます。

  • 「どんな場面で使いましたか」
  • 「購入前に迷った点はありましたか」
  • 「サイズ感や色味は、写真の印象と比べてどうでしたか」

この問いは、これから買う人が知りたいことと重なるものを選びます。結果として、検討中の人の役に立つレビューが集まりやすくなります。

文面は長くしないでください。件名と本文の冒頭で「何の商品について」「どれくらいの手間で終わるか」が分かるようにします。本文が画面2つ分に及ぶメールは、開いた時点で閉じられます。

書くまでの手数を減らす

依頼を受け取った人が、レビューを書き終えるまでに何回クリックするかを数えてください。ここが4回、5回とかかっているなら、途中で離脱しています。

確認すべき点は次のとおりです。

  • 依頼メールのリンクから、その商品のレビュー入力欄に直接着地するか
  • ログインを求められるか。求めるなら、そのままレビュー画面に戻れるか
  • スマートフォンで開いたとき、入力欄が画面内に見えるか
  • 必須項目が多すぎないか。星評価だけで送信できる設計にしておくと、そこから本文を書く人も出てきます

画像の投稿を必須にしているなら、任意に変えることを検討してください。写真付きレビューは価値がありますが、必須にすると全体の件数が落ちます。

低評価が来たときの扱いを先に決めておく

レビューを集める施策を始めると、必ず低い評価も入ります。ここで対応が定まっていないと、社内で「やっぱりやめよう」という話になりがちです。始める前に次の三つを決めておいてください。

  • 誰が返信を書くか。担当者を一人決め、不在時の代理も決める
  • 返信するかどうかの基準。事実誤認や使い方の誤解がある場合は返信し、好みの問題には返信しない、といった線引き
  • 削除の基準。誹謗中傷や個人情報を含むものは削除対象とし、単に評価が低いだけのものは残す

低評価がまったくないレビュー欄は、読む側から見ると判断材料になりません。星が並ぶ中に率直な指摘が混ざっているほうが、全体の信頼につながります。返信の文面では、言い訳をせず、事実確認と今後の対応だけを短く書くのが扱いやすいやりかたです。

依頼の効果を数字で見る

施策を続けるかどうかを判断するために、最低限の数字は記録してください。表計算ソフト1枚で足ります。

  • 月ごとの依頼送信数
  • 投稿されたレビュー数
  • その割合(投稿数÷送信数)

この割合が低いままなら、タイミングか導線のどちらかに原因があります。依頼メールが開かれているのに書かれていないなら導線、開かれていないならタイミングか件名です。切り分けができれば、次に直す場所が決まります。

特典を付ける場合は、購入の有無にかかわらず条件を同じにし、良い評価を条件にしないでください。評価の内容と引き換えにする形は、集まったレビュー全体の価値を下げます。

まとめ

レビューが集まらない原因は、商品ではなく依頼の設計にあることが多いものです。タイミング、問いかけ、手数、低評価への備え、この四つを順に整えれば、無理に頼み込まなくても件数は動きます。

今日できることを一つ挙げるなら、売れ筋の商品を3つ選び、それぞれ「依頼を送るまでの日数」を決めて紙に書き出すことです。設定の変更はその後で構いません。まず基準を決めるところから始めてください。

IRS WEBスタジオでは、ECサイトの運用改善や、購入後の案内メールの導線設計を承っています。現在の依頼フローの整理からご相談いただけます。